運動療法は、食事療法、薬物療法と並び糖尿病治療における三本柱のひとつです。運動療法には、血糖値の低下や体重減量効果だけでなく、筋力低下・がん・動脈硬化・認知症等の予防効果があることが報告されています。更に心肺機能の改善や精神面での良い効果も期待できます。
私たちは、糖尿病の方とそのご家族の皆さんに、運動療法についての基本知識を習得していただくために本ホームページを作成しました。前向きな糖尿病ライフをお過ごしいただくために、本ホームページがお役に立てば幸いです。 なお運動は安静時に比べ、身体に負荷をかけることになります。運動を行う際は、必ず主治医の先生と相談し、あなたにとって適切な運動の開始とその継続の可否をご確認下さい(特に1型糖尿病の方や小児で糖尿病を治療中の方)。また実際に運動療法を開始する際は、軽い運動から始め、無理をしないようにして下さい。無理をすると、足腰を痛めたり、心臓の発作を誘発したりすることもあります。
運動療法は苦行ではありません。まずは身体を動かすことを楽しんでいただき、効果的かつ適切な運動療法の習慣化を少しずつ目指しましょう。
獨協医科大学埼玉医療センター 糖尿病内分泌・血液内科